訓蒙図彙112
訓蒙図彙 112 果蓏の部
枳椇(しく) trifoliate orange; Japanese bitter orange
[訓読]枳椇 しく けん。俗に云ふ、けんほ(けんぽ)のなし。枳枸(しく)、〓1㯳(しく)、木蜜(もくみつ)、木〓2(もくせい)、柺棗(かいそう)。○木を白石木(はくせきぼく)・金鉤木(きんこうぼく)と名づく。
[通釈]枳椇 しく けん。俗にけんぽのなしという。枳枸、〓1㯳、木蜜、木〓2、柺棗。○木を白石木・金鉤木という。
[語釈]●枳椇 ケンポナシ・ケンポノナシ。クロウメモドキ科の落葉高木,薬用植物。北海道奥尻島から九州,および朝鮮,中国に分布し,山野に生える。樹高15~20 cm.樹皮は淡黒灰色で浅く縦裂する。葉は互生し、広卵形、先は尖る。小枝の先の花序は集散状で、多数の淡緑色の5弁花を開く。核果は球形で黒紫色に熟す。花柄は太く肉質になり甘い。果実は利尿・解毒作用があり、二日酔い、嘔吐、口渇のほか、大小便不利にも用いる。中国では幹の汁をわきがに外用する。樹皮の煎液は消化不良に服用、痔に外用する。葉も二日酔いに煎液を服用する。太く肉質になった果柄は非常に甘い。
〓1=木+(支/只)、〓2=食+易
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