1948年1月26日

1948年1月25日 昭和23年

【内 閣】

片山哲内閣

総理 片山哲/外務兼副総理 芦田均/内務 木村小左衛門/大蔵 矢野庄太郎/司法 鈴木義男/文部 森戸辰男/厚生 一松定吉/農林 平野力三/商工 水谷長三郎/運輸 苫米地義三/逓信 三木武夫/行政調査部総裁 斉藤隆夫/経済安定本部長官 和田博雄/復員庁総裁 笹森順造/官房長官 西尾末廣(兼任)/無任所 林平馬、米窪満亮/内閣法制局長官 佐藤達夫/内閣官房次長 瀧川亜末一、曾禰益

【首 長】

東京都知事 安井誠一郎/大阪府知事 赤間文三/大阪市長 近藤博夫/京都府知事 木村惇/京都市長 神戸正雄/北海道庁長官 田中敏文/青森県知事 津島文治/岩手県知事 国分謙吉/秋田県知事 蓮池公咲/宮城県知事 千葉三郎/山形県知事 村山道雄/福島県知事 村山道雄/茨城県知事 友末洋治/栃木県知事 小平重吉/群馬県知事 北野重雄/千葉県知事 川口為之助/埼玉県知事 西村實造/神奈川県知事 内山岩太郎/山梨県知事 吉江勝保/新潟県知事 岡田正平/富山県知事 館哲二/石川県知事 郡祐一/福井県知事 小幡治和/長野県知事 林虎雄/静岡県知事 小林武治/愛知県知事 青柳秀夫/岐阜県知事 武藤嘉門/滋賀県知事 服部岩吉/奈良県知事 野村万作/三重県知事 青木理/和歌山県知事 小野真次/兵庫県知事 岸田幸雄/岡山県知事 西岡広吉/広島県知事 楠瀬常猪/山口県知事 田中龍夫/鳥取県知事 西尾愛治/島根県知事 原夫次郎/香川県知事 増原恵吉/徳島県知事 阿部五郎/愛媛県知事 青木重臣/高知県知事 桃井直美/福岡県知事 杉本勝次/佐賀県知事 沖森源一/長崎県知事 杉山宗次郎/大分県知事 細田徳寿/宮崎県知事 安中忠雄/熊本県知事 桜井三郎/鹿児島県知事 重成格/沖縄県知事 志喜屋孝信

【国際連合】

事務総長 トリグブ・リー(初代)


帝銀事件発生

東京都豊島区長崎の帝国銀行(後の三井銀行。現在の三井住友銀行)椎名町支店(1950年に統合閉鎖され現存しない)で行員12名が毒殺され、現金・小切手18万1千円が強奪された毒物殺人事件。戦後の混乱期、GHQの占領下で起きた事件であり、未だに多くの謎が解明されていない。

1948年1月26日、銀行の閉店直後の午後3時すぎ、東京都防疫班の白腕章を着用した中年男性が、厚生省技官の名刺を差し出して、「近くの家で集団赤痢が発生した。GHQが行内を消毒する前に予防薬を飲んでもらいたい」「感染者の1人がこの銀行に来ている」と偽り、行員と用務員一家の合計16人(8歳から49歳)に青酸化合物を飲ませた。その結果11人が直後に死亡、さらに搬送先の病院で1人が死亡し、計12人が殺害された。犯人は現金16万円と、安田銀行(後の富士銀行。現在のみずほコーポレート銀行)板橋支店の小切手、額面1万7450円(現在の価値では数百万円相当)を奪って逃走したが、現場の状況が集団中毒の様相を呈していたため混乱が生じて初動捜査が遅れ、身柄は確保できなかった。なお小切手は事件発生の翌日に現金化されていたが、関係者がその小切手の盗難を確認したのは事件から2日経った28日の午前中であった。全員に飲ませることができるよう遅効性の薬品を使用した上で、手本として自分が最初に飲み、さらには「歯の琺瑯質(エナメル質)を痛めるから舌を出して飲むように」などと伝えて確実に嚥下させたり、第一薬と第二薬の2回に分けて飲ませたりと、巧みな手口を用いたことが生存者たちによって明らかにされた。男が自ら飲んだことで、行員らは男を信用した。また、当時の日本は、上下水道が未整備で伝染病が人々を恐れさせていた背景がある。16人全員がほぼ同時に第一薬を飲んだが、ウィスキーを飲んだときのような、胸が焼けるような感覚が襲った。約1分後、第二薬を男から渡され、苦しい思いをしていた16人は競うように飲んだ。行員の一人が「口をゆすぎたい」と申し出たが、男は許可した。全員が台所の水場などへ行くが、さらに気分は悪くなり、やがて気を失った。内の一人の女性が失神を繰り返しながらも外へ出たことから事件が発覚。盗まれた金16万円と小切手1万7450円は、新円切り替えが行われた戦後の混乱期では、現在の貨幣価値に換算すると100倍ほどになる。

過去の出来事

過去の本日の朝廷や江戸幕府の人事一覧、その他の出来事を紹介します。ほかに昔に関する雑記など。