南留別志372

荻生徂徠著『南留別志』372

一   皷を「つゞみ」といへるは、都曇皷(とどんこ)といふ皷あるよりおこれるなるべし。


[語釈]

●都曇皷 古代インドの細腰鼓が中央アジアを経て中国南北朝(5~6世紀)に他の西域楽器とともに流伝したと考えられているが、中国唐代の『通典』『新唐書』などには腰鼓,細腰鼓の両方の名称がみえる。同類のものに都曇鼓(とどんこ),毛員鼓(もういんこ),正鼓,和鼓,一(壱)鼓,二鼓,三鼓,四鼓などがある。三鼓は日本の雅楽で用いられる三ノ鼓(さんのつづみ)で,二鼓は正倉院蔵の陶製の鼓胴がこれにあたるとされる。

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