南留別志358

荻生徂徠著『南留別志』358

一 土師連(はじのむらじ)といふは、古の詞なるべし。いかに漢語を用ひたりけん。


[語釈]

●土師連 野見宿禰(のみのすくね)が殉死者の代用品である埴輪を発明し、第11代垂仁天皇から「土師職(はじつかさ)」を、曾孫の身臣は仁徳天皇より改めて土師連姓を与えられたと言われている。これより「土師」を氏の名とする氏族が起こった。大阪府藤井寺市、三ツ塚古墳を含めた道明寺一帯は、「土師の里」と呼ばれ、土師氏が本拠地としていた所で、その名がついた。道明寺天満宮の前身は土師神社であり、道明寺は土師氏氏寺である。連(むらじ)は、ヤマト政権のもとで行われた姓(かばね)の一つで、臣(おみ)とともに高位の豪族が保持した称号。

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