南留別志337
荻生徂徠著『南留別志』337
一 預参といふを、あらかじめ参る心(=意味)に用ふるは、僻事(ひがごと。誤り)なり。まゐる人の数の内にいる心なり。延喜式など見るべし。
[語釈]
●預参 予参。参集する人数の中にはいること。また、その人。ある物事にかかわりをもつこと。関係すること。また、その人。参与。江戸時代、将軍が上野の寛永寺や芝の増上寺へ参拝に出かける日に、先に寺へ行って警護や雑務などをつかさどった役、また、その役の武士の職掌を預(与)参といったが、徂徠はこの使い方を念頭に置いて誤りであると言っているのだろう。
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