南留別志324
荻生徂徠著『南留別志』324
一 古に、弓矢取(ゆみやとり)といふは、武士をいふなり。大将の事なりといふは、弓法をうづたかき事に思へる輩より、いひ出だしたるなるべし。
[語釈]
●弓矢取 弓矢を手にとって用いること。また、その人。武士。弓取り。『平家物語』木曾最期に「弓矢取りは、年ごろ日ごろいかなる高名候へども、最後の時不覚しつれば、長き疵にて候ふなり。」 (武士は、常日頃どれほどの高名がございましょうと、死に際に失敗してしまうと、長く不名誉となるのでございます)とある。大将に限った意味ではない。
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