南留別志273
荻生徂徠著『南留別志』273
一 俗語に、七里けんばい、又「けんばい」を「ふる」など云ふ事あり。見敗とかく、見敗見敗といふ呪文あり。悪魔を払ひ遠ざくる文なり。
[語釈]
●七里けんばい 七里結界のこと。仏語。密教で、魔障を入れないため、七里四方の所に境界を設けること。空海は高野山建立に当たってこの結界の法を修したとされる。「説経節」説経苅萱(1631)中に「かうやの山と申は、一りけっかい、びゃうどうじりきの御やまなれば、八ようのみね八つのたに、三かのべつしょ、四かのゐんない、七りけっかい、びゃうどうじりきの御山なれば」とある。
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