南留別志205
荻生徂徠著『南留別志』205
一 ふつか、みか、よか、などの「か」文字は、箇(か)なり。ふつかのひ、みかの日などいふ事も、日を略しつれば日の字の訓を「か」といふやうなり。
[解 説]日にちの数え方について、ふつか、みか(みっか)、よか(よっか)という言葉は元来、二箇、三箇、四箇という数え方によるもので、二箇の日、三箇の日という言い方が略されて二日、三日、四日という表記で「日」を「か」と特殊な読みがなされるようになったとする。五日(いつか)から十日(とおか)までも同様で、廿日(二十日)も「はつか」、晦日(三十日)も「みそか」というように、「日」を「か」と読んでいる。元々無かった訓が、ある使い方のために新たに生まれた用例の一つ。
0コメント