南留別志197

荻生徂徠著『南留別志』197

一 かうつけ、しもつけは、上毛野、下毛野とかきて、本(もと)はかうつけのゝ国、下つけのゝ国なるを、後には毛の字を除きて、訓はのといふ事をのぞけり。二つながらあたらぬ事になれり。


[解説]

旧国名の上野(こうづけ)、下野(つもつけ)について、古代の表記と読み方についてまとめたもの。上野は上毛野(こうづけの)であったものが、表記は「毛」の字が消え、読みは「の」が消えて、上野と書いて「こうづけ」となった。下野も同様。この結果、「野」を「け」と読む状況となった。

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