南留別志191
荻生徂徠著『南留別志』191
一 脇指(わきざし)の寸は、一尺三寸を用ふる事、ふるき事なり。法曹至要抄(ほうそうしようしょう)に見ゆ。其比(そのころ)は、ふところざしにしたるなり。
[語釈]
●脇指 脇差。太刀が破損などにより使えない時に使用される予備の武器。日本刀の大小拵えのうち小刀(ちいさがたな)をいう。一尺七、八寸(約50センチ)。古くは徂徠の言うように少し短かった。
●法曹至要抄 平安時代末期から鎌倉時代初期にかけて、法曹官僚の坂上氏により記された法律書。原型を坂上明兼がつくり、その孫である明基が完成させたといわれる。全3巻。すでに散逸した法制書や検非違使庁の庁例などを多数引用している点でも貴重。
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