南留別志171

荻生徂徠著『南留別志』171

一 梅を「うめ」、馬を「うま」といふは、皆音なり。「う」は発声なり。日本紀の内に、梅を「めのかな」、馬を「まのかな」に用ひたるも、此(この)いはれなり。


[解説]梅の訓「うめ」、馬の訓「うま」、それぞれ「う」は言葉を発するにあたり最初に発音したもので、「め」「ま」は音読み由来であるとする。馬は日本語でも「マ」(他にバ・メ)とそのまま音読みになっているので分かり易い。梅は「バイ・マイ」という音読みをしているが、中国語では「メイ」と読み、これも徂徠の説の通りである。

[余談]梅は台湾の国花、和歌山県・福岡県の県花、大分県の県花・県の木、山形県の県の木に指定されている。

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