南留別志153
荻生徂徠著『南留別志』153
一 きく(菊)、きちかう(キキョウ、桔梗)、しをに(シオン、紫苑)、われもこう(吾亦紅、吾木香、吾妹紅)、皆漢語なり。「れ」は助語にて、和木香といふ事にや。
[解説]菊、肉、鉄といった字(言葉)は、音読みがそのまま和語化している。桔梗以下の外来の植物名も同様だが、このうちワレモコウについて、徂徠は「れ」は助語であり、一人称の「われ」ではなく和に「の」を補って「和の木香」というのが本来の意味ではないか、と疑問を呈している。現在では「吾」という字を当てて「われ」という意味で使われている。
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