南留別志93

荻生徂徠著『南留別志』93

一 「なんてん」は南天燭なり。田舎の人、「なでんぢく」といふ。又「らんてん」といふ人あり。『八種画譜』に、「蘭天竹」といへり。から(唐)もやまと(大和)も、「ら」と「な」とは通(かよ)ふなるべし。


[解説]植物のナンテンのこと。ナンテンは、メギ科ナンテン属の常緑低木。 和名の由来は、漢名の「南天燭」の略。南天の花は、仲夏の季語。実は三冬の季語。音が「難転」(難を転ずる)に通じることから、縁起物として飾られることが多い。特に、赤飯の上に葉を載せて出すことが広く行われてきたが、最近は店で売る際に包み紙に絵として印刷して代用することも多い。


過去の出来事

過去の本日の朝廷や江戸幕府の人事一覧、その他の出来事を紹介します。ほかに昔に関する雑記など。