南留別志22
荻生徂徠著『南留別志』22
一 白張は服の名なり。白丁は人をいふなり。
[語釈]●白張 しらはり。はくちょう。糊(のり)をこわく張った白い布の狩衣(かりぎぬ)。雑色(ぞうしき)などが着た。白張り装束。小張り。 ●白丁 はくてい。はくちょう。日本古代の律令制のもとで,庸(よう)・調(ちよう)を負担する無位の成年男子のこと。「白丁」という語は中国の律令制で使われたものであるほか、朝鮮では最下層の人々を指す言葉として使われた。
[解説]「白張」「白丁」ともに江戸時代では白布の服を指す言葉として混用されていたが、徂徠はそれぞれ本来の意味を簡単に説明した。もともと自分用のメモとして書かれたものを書物にしたのが本書であるから、このように簡素なものも多々ある。
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