斉諧俗談172
斉諧俗談 172
〇麝香鼠[じゃこうのねずみ]
肥前の国長崎に変わった鼠がいる。俗にこれを麝香鼠と呼ぶ。その形は普通の鼠より小さく、口ばしがとがり、常に庭の中や厨房の下から出て食物を盗む。全体にとても臭く、猫でさえ近づこうとしない。その臭いを嫌がって捕ろうともしない。この鼠、もともと日本にはおらず、近頃外国から渡ってきたという。しかし、長崎にのみ生息して、いまだ他国に現れたということを聞かない。
斉諧俗談 172
〇麝香鼠[じゃこうのねずみ]
肥前の国長崎に変わった鼠がいる。俗にこれを麝香鼠と呼ぶ。その形は普通の鼠より小さく、口ばしがとがり、常に庭の中や厨房の下から出て食物を盗む。全体にとても臭く、猫でさえ近づこうとしない。その臭いを嫌がって捕ろうともしない。この鼠、もともと日本にはおらず、近頃外国から渡ってきたという。しかし、長崎にのみ生息して、いまだ他国に現れたということを聞かない。
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