斉諧俗談154

斉諧俗談 154

〇紫竹林[しちくのはやし]

越後の国蒲原郡弥彦庄[やひこのしょう]鳥屋野[とやの]に、紫竹の林がある。およそ南北三十五間(けん)、東西二十間。この地は親鸞聖人が三年間居住し、法を弘められた所である。当初は教えに従う者は少なく、そのために聖人は携えていた紫竹の杖を地面に突き立て、「私が説く念仏宗が御仏の意に叶うのであれば、この杖は根を張り、生き返ることであろう」と言われた。果たして、それからすぐに成長し、次々と繁茂して見事な竹林となり、今なお存する。

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