斉諧俗談109

斉諧俗談 109

〇鳥化成美女[とりけしてびじょとなる]

捜神記[そうじんき]に言う、予章の新喩県に一羽の鳥がいた。美女に化けて遊んでいたところ、脱いで置いていた毛衣[けごろも]を人に盗まれてしまった。そのため飛ぶことができず、仕方なく盗んだ人とともにその家に行き、夫婦となった。それから三人の女子を産んだが、その後、隙をみて毛衣を奪い返し、そのままどこへともなく飛び去って行ったという。


[語釈]

捜神記 4世紀に中国東晋の干宝(かんぽう)が著した志怪小説集。『隋書』の「経籍志」などによると、元30巻あったというが、散逸し、現存する20巻本は、後の人が蒐集、再編して万暦年間に『干宝撰捜神記』と題して刊行したもの。

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