納涼・化け物絵43

納涼・化け物絵

43古籠火(ころうか/ころうび)

古籠火は、庭先などに置かれる石灯籠(あるいは古い籠や火の気)に宿る、奇妙な妖怪です。

図像の解釈: 木の枝が覆い茂る石灯籠の頭上に、怪異な獣のような姿をした生き物が四つん這いになり、口から火炎(あるいは息)を吐き出しているような様子が描かれています。静まり返った夜の庭にふさわしい、不気味かつ神秘的な雰囲気を漂わせて描かれています。

伝説の背景: 詞書には、「古戦場には汗血(かんけつ)のこりて鬼火となり、あやしきかたちをあらはすよしを聞(きき)はべれどもいまだ灯籠の火の怪をなすことをきかずと」と記されており、古びた灯籠に宿る怪火の性質や、夜の闇の中で怪しい光を放つ妖怪としての伝承が表現されています。

怪異の正体・位置づけ: 長年使い古された石灯籠や、そこに灯る火の気、あるいは夜道に突如として現れる怪火の現象が、鳥山石燕の手によってユーモラスかつ妖怪の姿として具体化されたものです。

文学的・文化的な意義

「灯籠」と「怪火」の結びつき: 暗闇を照らすはずの灯籠から怪しい火や妖怪が現れるというモチーフは、安心感を与えるはずの人工の灯りが、夜の深まりとともに異界の入り口へと変わる日本の怪談的な情緒を象徴しています。

石燕の表現: 石灯籠の形状や周囲の木々の描写と、そこに這いつくばる妖怪の有機的な姿を組み合わせることで、静寂な夜の景色の中に潜む得体の知れない気配を鮮やかに表現しています。

絵はこちら↓

https://note.com/11111hiromorinn/n/nbfc7ad5fe37f



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