斉諧俗談52
斉諧俗談 52
〇射柳[しゃりゅう]
陳眉公秘笈[ちんびこうひきゅう]に言う、胡の人はひょうたんの中へ鳩を入れ、これを柳の木の上へ掛けて弓で射る。矢がひょうたんを射ると中から鳩が出るが、その高さを競って勝負をする。毎年端午の日にこの遊びをして賭けをする。これを射柳という、と。
[語釈]
陳眉公秘笈 陳眉公は陳継儒(ちん けいじゅ、嘉靖37年(1558年)- 崇禎12年(1639年))、中国明代末期の書家・画家。董其昌の親友として知られる。字は仲醇、眉公・麋公と号した。松江府華亭県泖橋(現在の上海市金山区楓涇鎮)の人。書は蘇軾・米芾などに師法した。またその文才は王錫爵・王世貞らに推賞されるほどであった。29歳の時に崑山に草庵を建て隠遁し晩年は東佘山に隠れた。度々宮廷から招聘されたが生涯仕官することなく、文筆をもって生計を立てた。書画に造詣が深かったが、自らは余技として墨竹・山水を得意とした。董其昌とは終生の友情を分かち合った。『皇明書画史』・『妮古録』・『眉公秘笈』・『書画金湯』など編著多数。蘇軾の書を刻した法帖『晩香堂帖』は書家に著名である。
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