斉諧俗談32

斉諧俗談 32

〇竈神[かまどのかみ]

五雑俎(ござっそ)に言う、「竈の神は美女の姿をしており、名を隗(かい)という。姓は張、字(あざな)は子郭(しかく)、神には六人の子がある。毎月晦日に天に昇り、人々の罪を天帝に申し上げる。その罪の大きな者は紀を奪い、小さな者は算を奪う」と。


[解説]竈神は日本各地にも伝承がさまざまありますが、中国での竈神(そうしん)については以下の通り。「竈神は旧中国全土で最も広く,最も親しく祭られた神である。竈王(そうおう),竈君,竈王爺,竈司など地方によって呼び名が異なる。旧暦の12月24日(北方では23日)の夜,一家の主(男)が竈神(そうしん)の紙の像を貼った前で,線香を焚き,飴や酒肉(供物は時代・地方によって異なる)を供えて祭った。この行事を〈送竈〉あるいは〈辞竈〉といい,その一年,家の中にとどまって,一家の者たちの行為の善悪を監察していた竈神が,天上の玉皇大帝のもとに報告に帰って行くに当たり,よりよく報告してもらうべく,供物を供えて饗応するものとされた。」(世界大百科事典 第2版)

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