斉諧俗談19
斉諧俗談 19
〇流沙川怪風[りゅうさがわのかいふう]
言い伝えに言う、流沙川には夏の間は熱風が多く、もし旅人がこの風に遭えば必ず死ぬ。その風が近づく時は、駄[だ]という獣が集まって鳴き、口鼻を砂の中へ埋める。人はこの様子を見て、熱風が来ることを知るということだ。
[語釈]
流沙川 不明。中国古代の地理書『山海経(せんがいきょう)』に、中国のはるか西方に流沙という砂漠があるとする。中国明代の小説『西遊記』に流沙河(りゅうさが)があり、沙悟浄(さごじょう)が住んでいた河で、弱水(じゃくすい)と同じ河だという。長さは限りなく、幅も800里以上あった。
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