【諸乗法数】9-6
【諸乗法数】9-6
佛具九悩
六年苦行
孫陀利謗
金槍
馬麥
瑠璃王改釋種
乞食空鉢
栴陀女謗
調達推山
寒風索衣
註 九厄ともいい、釋迦が在世中に受けた九の苦難。
六年苦行 成道前の六年間の苦行。
孫陀利謗 成道後の釋迦の名声を妬んだ外道が遊女孫陀利を釋迦の下に通わせ、釋迦と通じたと言いふらした上に孫陀利を殺し、その罪を釋迦に擦り付けたこと。
金槍(出典の『興起行経』では木槍とある) 托鉢のために城内に入ろうとした釋迦に突然槍が投げつけられた。これも釋迦の名声を妬んでのこと。
馬麦 ある王が釋迦と弟子を招いたが遊楽に耽りそれを失念。数十日に渡って馬粮の麦を食す羽目に成ったこと。
瑠璃王改釋種(出典では「改」を「殺」に作る) 瑠璃王が釋迦一族の階級を武士階級から最下級に下げたこと。史実では釋迦族を鏖殺している。
乞食空鉢 托鉢しても施しが無かったこと。
旃荼女謗 旃荼女が釋迦の子を宿していると称し、服の下に詰め物をして釋迦に迫ったが、帝釋天の変化した鼠によってその詰め物を引き出され疑いが晴れたこと。
調達推山 提婆達多が釋迦を殺そうと山道で巨石を落としたこと。
寒風索衣 寒中に衣服が無かったこと。
以上の事は皆前世の因縁の報いと解説されている。なお、いくつかは手塚治虫の『ブッダ』に描かれている。
『興起行経』(二巻。後漢の康孟祥訳。大正蔵四冊所収)に詳しい。
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