1945年12月9日
1945年12月9日 昭和20年
【内 閣】
幣原喜重郎内閣
総理 幣原喜重郎/外務 吉田茂/内務 堀切善次郎/大蔵 渋沢敬三/陸軍 下村定/第一復員 幣原喜重郎(兼)/海軍 米内光政/第二復員 幣原喜重郎(兼)/司法 岩田宙造/文部 前田多門/厚生 芦田均/農林 松村謙三/商工 小笠原三九郎/運輸 田中武雄/無任所 小林一三(戦災復興院総裁)、松本烝治(憲法問題調査委員会委員長)、次田大三郎(兼)/内閣書記官長 次田大三郎/法制局長官 楢橋渡/内閣副書記官長 三好重夫
【宮中主要官】
内大臣 木戸幸一/宮内大臣 石渡荘太郎/枢密院議長 平沼騏一郎/枢密院副議長 清水澄
【軍部高官】
[陸 軍]
陸軍次官 若松只一/軍務局長 吉積正雄/参謀総長 梅津美治郎/参謀次長 河辺虎四郎/教育総監 下村定
[海 軍]
海軍次官 多田武雄/軍令部総長 豊田副武
【植民地高官】
樺太庁長官 大津敏男/南洋庁長官 細菅戊子郎
【東京都長官】
西尾壽造
【首 長】
大阪府知事 新居善太郎/大阪市長 中井光次/京都府知事 木村惇/京都市長 篠原英太郎/北海道庁長官 持永義夫/青森県知事 金井元/岩手県知事 宮田為益/秋田県知事 池田欽三郎/宮城県知事 千葉三郎/山形県知事 村山道雄/福島県知事 増田甲子七/茨城県知事 友末洋治/栃木県知事 相馬敏夫/群馬県知事 高橋敏雄/千葉県知事 生悦住求馬/埼玉県知事 関外余男/神奈川県知事 藤原孝夫/山梨県知事 齋藤昇/新潟県知事 畠田昌福/富山県知事 吉武恵市/石川県知事 伊藤謹二/福井県知事 宮田笑内/長野県知事 物部薫郎/静岡県知事 菊池盛登/愛知県知事 福本柳一/岐阜県知事 野村儀平/滋賀県知事 稲田周一/奈良県知事 小田成就/三重県知事 小林千秋/和歌山県知事 小池卯一郎/兵庫県知事 齋藤亮/岡山県知事 安積得也/広島県知事 楠瀬常猪/山口県知事 岡本茂/鳥取県知事 林敬三/島根県知事 伊藤清/香川県知事 田中省吾/徳島県知事 岡田包義/愛媛県知事 豊島章太郎/高知県知事 永野芳辰/福岡県知事 曽我梶松/佐賀県知事 沖森源一/長崎県知事 永野若松/大分県知事 細田徳寿/宮崎県知事 安中忠雄/熊本県知事 平井章/鹿児島県知事 龍野喜一郎/沖縄民政府・沖縄諮詢会委員長 志喜屋孝信
GHQ(連合軍総司令部)、農地改革を指令(12.11財閥解体。12.15国家と神道との分離を指令)。
GHQによる宣伝番組「眞相はかうだ」放送開始。
太平洋戦争敗戦後の被占領期、連合国軍最高司令官総司令部(GHQ)の占領政策の一環として、昭和20年(1945年)12月9日より10回に亘りNHKラジオ第1放送及び第2放送で同時放送された宣伝番組。毎週日曜夜8時からの30分番組で、その前後に当時人気の番組が配置、編成されていた。再放送を含めほぼ毎日のように放送された。登場人物は軍人とその親友である民主主義者の文筆家が主であった。脚本はその中心をアメリカ人が占めたGHQの民間情報教育局(CIE)ラジオ課が担当し、満州事変から終戦に至るまで軍国主義者の犯罪や国民を裏切った人々を白日の下に、偽りない事実を、などという論評で、叙情的な音楽や音響効果音を駆使しながら、ドキュメンタリー形式を装ったドラマ仕立てにされた番組であったという。「眞相はかうだ」の元となったのは「Now It can be told(今だから話せる)」と題した第二次世界大戦中のイギリスの番組をGHQ上層部が民間情報教育局へ企画として持ち込み日本の変革をするためとされる。番組の内容を巡って、これらはGHQ作成であることが隠されたためにNHKへ手紙、電話などが殺到した。しかし、それらが抗議や非難などの批判的な内容ばかりであることを知ったGHQは、その成果を取り入れてより巧妙にそれに続く番組を作成、昭和21年(1946年)2月以降「眞相箱」、「質問箱」などへ形を変えながら昭和23年(1948年)1月まで放送された。「眞相箱」は、疑問に答えるという形式を取り、また、日本の良い面も随所に挿入されるなど国民への聴き心地の良さも取り入れられた。真実の中に巧妙に織り交ぜられた虚偽等々の手法が用いられたこれらの番組の思想は、プレスコードやラジオコードなどのGHQの指令により言論統制されていた事もあり、次第に国民の間に押し広められていった。これを批評した雑誌の対談記事は、民間検閲支隊(CCD)による検閲により「占領政策全般に対する破壊的批判である」という理由で全文削除に処されている。(または「真相箱」)の内容を採録した書籍として、『眞相はかうだ(第1・2輯)』(1946・1947年、聯合國最高司令部民間情報教育局編、聯合プレス社刊)、『眞相箱 太平洋戰爭の政治・外交・陸海空戰の眞相』(1946年、聯合國最高司令部民間情報教育局編、コズモ出版社刊)などが出版されている。国立国会図書館が所蔵する「真相はかうだ」の番組台本が2010年3月31日付で、近代デジタルライブラリーでネット上で公開されている。『眞相はかうだ』は『太平洋戦争史』の劇化したもので、これらGHQによるプロパガンダは「各層の日本人に、彼らの敗北と戦争に対する罪、現在及び将来の苦難と窮乏に対する軍国主義者の責任、連合国の軍事占領の理由と目的を、周知徹底せしめること」を眼目として開始され、「大東亜戦争」という言葉の抹殺及びそれに代る「太平洋戦争」という言葉の導入によってそれが持つ意味、価値観が入れ替えられることとなった。櫻井よしこや保阪正康が、これら一連のGHQによる歴史観は、現在主流の根底を占めることになっているとの見解を示している。
0コメント