【諸乗法数】1-2

【諸乗法数】1-2 


 一語 華嚴に云う「如來一語に於いて中を言う」と。 

註 如來は一言で眞理を語るの意。正しくは『大乘起信論義記』上巻の一節「如來於一語言中、無邊演説契經海」の切り方が中途半端ゆえ文意が通り難い。 


一道 華嚴経に云う「一道は生死より出づ」と。 

註 悟り一筋の道。此れも正しくは「十方無礙人 一道出生死」。『華嚴經』に見えるほか『他般舟三昧經』等にも見える。 


一念 華嚴に「一念は普(あまね)く觀無量劫なり」と。 

註 只管(ひたすら)に念ずる事。華嚴とあるが實は「無門關」の句。「一念普觀無量劫 無量劫事即如今」と。 


一行 『文殊般若』に云う「一行三昧」と。 

註 一つの行に励む事。『文殊般若』は經の名。二譯有り。一は梁の曼陀羅仙の譯、一は梁の僧伽波羅の譯。   

過去の出来事

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