佛像圖彙472

【472】多門(たもん) 


[通釈] 

多聞 

『陀羅尼集』にいう「父の名は羅婆陀といい、又婆難陀ともいう。母の名は密闍盧といい、又蘇富ともいう」と。 

『光明疏』にいう「北の水精埵王を毘沙門と名づく」と。 


[解説] 

 毘沙門天の別名。多聞はVaiśravaṇa の訳。毘沙門と音訳。常に仏が説法する道場の守護にあたり、法を聞くことが多いのでこの名がある。四天王の一つ。須彌山(しゅみせん)の北面中腹に住し、北方を守護する天王。多数の薬叉衆を従える。形像は武装形にあらわされ、宝塔を捧げる。多聞天王。多聞。 実在の玄奘三蔵のあとは伝説上の尊像が続くが、このあと次第に実在の高僧が登場する。  

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