佛像圖彙448
【448】五官王(ごかんおう)
[通釈]
第四 五官王 梵字はアン
五官は五刑の事である。主に刑罰を主る爲に五官という。
本地は普賢菩薩
二十八日目を主る。
[解説]
死後二十八日目を担当する四番目の裁判官。人の五官(眼・耳・鼻・舌・身)が元となる悪業や罪を審理対象とし、特に妄言(嘘)に関する詮議を行う。 その際に亡者の罪の軽重を量る秤を用い、罪深い人は重い分銅の大石を軽々と持ち上げてしまうという。
なお、原文の五刑とは、古代中国で定められた五つの刑罰、墨・劓・剕・宮・大辟のことであるが、これでは意味が違ったものになってしまう。
五刑の内容は次の通り。
墨(いれずみ)、「黥」(げい)とも
劓(ぎ・はなそぎ)
剕(ひ・あしきり)、「刖」(げつ)または「臏」(ひん)とも
宮(きゅう・去勢)、「腐」(ふ)または「椓」(たく)とも
大辟(死刑)、「殺」(さつ)とも
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