佛像圖彙430

【431】比丘大黒(びくだいこく) 


 [通釈] 

六大黒 

比丘大黒 

『仏説大黒経』にいう、「この菩薩は昔成等(道の誤刻と思われる)して大摩尼珠如来と号した。今は自在業力で娑婆世界に来たり大黒天神として顕(あらわ)れなされた」と。


[注] 

仏説大黒経 偽経と思われる。仏説とは、元来は釈尊の説かれた教えを意味したが、大乗仏教ではさまざまな仏の教えを指すようになった。お経本で「仏説」が冠せられているものは特に尊重されるが、偽経でもいかにも古来からある有難いものといった風を装うため、注意が必要。 


[解説]

  本書では、比丘大黒・摩伽迦羅大黒女・王子迦羅大黒・信陀大黒・夜叉大黒・摩伽羅大黒の6尊を「六大黒」と呼んでいる。これらも日本で創造されたもので、大黒天の化身である。  

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