佛像圖彙413

【413】大聖歓喜天(たいせいかんぎてん) 


[通釈] 

大聖歓喜天 梵字はギャク(図版は崩れているので木耳社・梵字手帳から補う) 

大聖天を降伏するには大威徳明王の法を誦(修の誤記)する。 

本地は観音である。 

深秘故はっきりとは分からない。 


[解説] 

 大聖歓喜天は、ヒンズーの神ガネーシャが仏教に取り入れられたもの。多くは象頭人身。又は男女抱擁の形に作られる。東京浅草の待乳山聖天(まつちやましょうでん)、生駒聖天が有名。埼玉県の妻沼(めぬま)聖天山の建築は国宝指定。 

 歓喜天は霊力が強過ぎるので、相当の覚悟を持ち、正しい参拝の仕方ができないと信心してはならないとされる。 

 下は抱擁像。性的なものを思わせることから、古来より「霊力が強いため」などと称して秘仏扱いにし、御開帳されることもなく深く蔵されたままの状態である。決して卑猥なものではなく、夫婦和合・子宝の神として信仰されるものであるが、見た目から禁忌扱いされている。   

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