佛像圖彙369 付・浄土双六
【369】貉(むじな)
[通釈]
十一 貉
[浄土双六]24 忍辱(にんにく)
六波羅蜜の第三。侮辱や苦しみに耐え忍び、心を動かさないこと。忍辱波羅蜜。
絵は舎利弗(しゃりほつ)。釈尊の高弟です。智慧第一といわれ、神通第一の目連と併せて二大弟子とも呼ばれます。悲しいことに、二人の高弟は釈尊より先に亡くなっています(入滅)。目連はあろうことか撲殺、舎利弗は重い病による死です。
教団の上首の一人デーヴァダッタ(提婆達多)が法臈の浅い比丘500人を引き連れ象頭(ガヤ)山に籠り、釈迦教団からの分離独立を謀った事件(破和合僧罪)で、そこに舎利弗が出向いて説法をしたことによって下臈の比丘たちを引き戻すことに成功しており、その際、彼が説法をした時に起きたブロッケン現象(太陽などの光が背後から差し込み、影の側にある雲粒や霧粒によって光が散乱され、見る人の影の周りに、虹と似た光の輪となって現れる大気光学現象。仏教的には後光が差すといったことでしょう)に比丘たちが驚いたことが引き戻る契機になったともいわれる。その時のものだと思われます。
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