佛像圖彙329


【329】虚宿(きょしゅく) 


[通釈] 

十一 虚宿 

通考に「虚は二星。家宰の臣である。北方の邑居(ゆうきょ)・廟堂の祭祀祈禱の事を主る」と。


[解説] 

 虚宿は、和名とみてぼし。二十八宿の一つで、北方玄武七宿の第四宿。距星はみずがめ座β星。主体となる星官(星座)としての虚はみずがめ座β、こうま座αの2つの星から構成される。占いでは「縁談・仏事・葬送が凶」などとする。星で吉凶を占うのは道教の十八番(おはこ)のようになっているが、道教は仏教や儒教、その他内外の宗教、風俗、習俗を貪欲なまでに吸収消化して発展してきたから、これは道家由来のものという言い方も正確ではない。ただ、現状ではそのようにいえるということ。 


 [摂津名所図会より]42 四天王寺続き 

閼伽井(あかい) 亀井の東にあり。講堂の本尊に手向ける閼伽井である。 

※閼伽(あか)は、仏教において仏前などに供養される水のことで六種供養のひとつ。サンスクリット語のargha(アルガ)の音写で、功徳水(くどくすい)と訳される。その水を汲むのが閼伽井。 

経書堂 閼伽井の南にあり。経木書写の僧がこれを守る。 

御供所(ごきょうしょ) 経書堂の後ろにあり。桁行九間五尺三寸、梁行五間三尺。この所より諸堂の本尊に供物を捧げる。ここには大黒天・多門天・安麿臣を安置する。 

※以上、絵はありません。  

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