佛像圖彙296
【296】十羅刹の八・持瓔珞(じようらく)
[通釈]
持瓔珞 梵字はサ
本地は観世音菩薩。秘法も同じ。
正法華には持華と名づく。
[解説]
持瓔珞は、金・銀・珠宝・真珠などを紐で連ねた装身具の瓔珞を持つ。罪のない者に濡れ衣を着せて罪を作り、罪状を述べながら自らの手で裁く事に喜びを見出している。これもひどい悪業で、本地を観世音菩薩とするなどとんでもないことだと思うし、無論、釈尊はこういうことは説かれていない。あくまで主に法華で尊ばれているものだが、こういうのは異端といってもよいのではないか。
下は日蓮宗で日蓮宗で大切にされている「十羅刹女」図(部分)。同宗は高祖日蓮がたびたび法難に遭われた事から戦う宗派の感があるが、十羅刹を大切にするのも親和性を感じるからだろうか。
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