佛像圖彙287
【287】五道天(ごどうてん)
[通釈]
五道天 梵字はキリーク
これは十羅刹(じゅうらせつ)の父乾闥婆(けんだつば)である。
[解説]
五道天は、仏法護持の八部衆の一。帝釈(たいしゃく)に仕え、香だけを食し、伎楽を奏する神。法華経では観音三十三身の一つに数える。ギリシア神話のケンタウロスとの関係も指摘されている。
画像は法相宗大本山興福寺蔵の乾闥婆像(国宝 奈良時代 148cm 常時公開=同寺のホームページより)。
[摂津名所図会より]9
関帝堂(かんていどう)
安立町亀林寺にあり。当寺は禅宗曹洞法王山と号す。 開基は心越(しんえつ)和尚、延宝五年の建立である。本尊の毘沙門天は七堂浜より七度にわたり七か所で仏体が分身して打ち上げられた。これを一つに合わせて完全な体とした。またこの地を築島寺ともいう。関羽の像は心越和尚が大明国(明(ミン)時代の中国)より将来されたもの。また什物に関帝君の金印あり。初め水戸の黄門光圀卿が尊信され、水戸祇園寺に安置されたのを、近年ここに遷された。
※関帝堂跡(かんていどうあと) 大阪市住之江区安立3 延宝年間(1677)に心越和尚創建の法王山亀林寺境内に、三国志で有名な関羽を祀った関帝堂があった。亀林寺は明治7年(1874)廃寺となり、残った関帝堂も洪水で失われた。
※絵はありません。
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