佛像圖彙283
【283】烏倶婆誐童子(うぐばがどうじ)
[通釈]
八大童子・烏俱婆誐童子 梵字はナ
右手に三鈷を持つ。
本地は普賢菩薩
[解説]
烏倶婆誐童子は、「秘要法品」には性格と姿は暴悪であると説かれ、最も忿怒の表情を露(あら) わに表現するよう指示されている童子。髪が逆立ち、裳裾 (もすそ)と共に風にひるがえっている。肉身の色は金色で、左手に独鈷杵を 持ち、右手は金剛手(拳を固める)と規定されている。高野山霊宝館に収蔵の本蔵は立像(下画像=国宝)。
[雑記]
[摂津名所図会より]6
王子祠(おうじのやしろ)
津守寺西門前にあり。熊野若一王子を祭る。
『綾鳥羽院御幸記』にいう「京師東山の若王子杜より熊野まで九十九所の王子祠を建て、行幸の御憩所としたまい、ここは熊野遥拝の地である」と。 熊野山社人の説にいう九十九所王子祠は、すべて熊野権現伊弉冊尊(いざなぎのみこと)を祀る。よって、王子は祖神と書くべきである。 また一説に、若一王子は天照大神を祭る、と。
※絵はありません。
※津守王子跡(津守廃寺跡)は、大阪市住吉区墨江。
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