1897年9月21日

1897年9月21日 明治30年

【内 閣】

総理 松方正義(第2次)/外務 大隈重信/内務 樺山資紀/大蔵 松方正義/陸軍 高島鞆之助 /海軍 西郷従道/司法 清浦奎吾/文部 蜂須賀茂韶/農商務 大隈重信/逓信 野村靖/班列 黒田清隆

内閣書記官長 高橋健三/法制局長官 神鞭知常

【元 老】

黒田清隆 伊藤博文 山県有朋


『ニューヨーク・サン』社説「サンタクロースは実在するのか」が掲載される

サンタクロースは実在するのか(Is there a Santa Claus?)は、1897年9月21日、かつて存在したアメリカ合衆国の新聞、ニューヨーク・サンに掲載された社説。新聞社に投書をした八歳の少女からの質問に答える形で、同社の記者であるフランシス・チャーチが社説を書いた。

[ヴァージニア・オハンロンが出した手紙]

編集者さま: 私は8歳です。

私の何人かの友だちはサンタクロースはいないと言います。

パパは「サン新聞が言うことならそのとおりだ」と言います。

どうか私に本当のことを教えてください; サンタクロースはいるのでしょうか?

             ヴァージニア・オハンロン

 115 西95番街

掲載に至った経緯は、当時8歳のヴァージニア・オハンロンがニューヨーク・サン編集部に「サンタクロースはいるのですか」という内容の手紙を送ったことから始まる。手紙の概要は、彼女が「サンタクロースはいるのかどうか」について友達と意見を交わした際、サンタクロースはいないという者がいるので結論が知りたく、父親のすすめで新聞社、ニューヨーク・サンに手紙を出したというものである。これに対してニューヨーク・サンの論説委員であったフランシス・チャーチは社説(editorial)欄に返事を書くように頼まれ、1日で手紙についての社説を書き上げた。「Is there a Santa Claus?」という題名で、投書してくれたことに対するお礼とヴァージニア・オハンロンからの手紙の内容を載せた後に、「VIRGINIA, your little friends are wrong.(ヴァージニア、あなたの友達は間違っています)」の書き出しで始まり、特に有名な「Yes, Virginia, there is a Santa Claus.(そうです、ヴァージニア、サンタクロースはいるのです)」の一節を含む、目に見えるものしか信じない悲しさと、目に見えないものの確かさ、不変さ、そしてそれを信じることの素晴らしさを説いたものであった。

この文章が掲載されたのは1897年9月21日付のeditorial、つまり社説子による多数のコメントの一つとしてであった。扱いとしてはページの中で左から3列目、上から7番目の項目である。その後、読者からニューヨーク・サンに数年経っても再掲の要請が繰り返されたため、ニューヨーク・サンはついに再掲に応じた。1920年代になるとニューヨーク・サンは毎年クリスマスに再掲するようになった。その後、この話は掲載されてから100年以上を経た今でも、クリスマスが近づくと世界中で語り継がれるものとなっている。

過去の出来事

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