仏像図彙155

【155】龍王吼(りゅうおうく)


[通釈]

龍王吼 梵字はウン

(本文なし)


[解説]

 龍王吼も旧訳仁王経によるもの。眼は三つあり、右手に利剣を持っている。新訳では、方位は南、金剛宝菩薩に。画像は尊像を梵字で示したもの。卒塔婆やお守り袋の中に入っている紙や木札はこのように梵字の像が描かれている。


[千手観音の持物]21

宝篋手


宝筐(ほうきょう)とは宝の入った筐(はこ・かご)。

本文中の伏蔵とは地下に設けられた蔵。多くは財宝を納め隠すのに用いられました。そのためここでは財宝の象徴を表わします。

この絵は丼のように見えますが。


[雑記]

 12月は師走。この師は僧侶のことで、年の瀬になると仏事・法要が多く、お坊さんは大忙しといったさまを表わしています。現在では教師という説明が一般的ですが。

 12月は8日が成道会(じょうどうえ)、31日が除夜がほとんどの宗派で大きな行事となっています。成道会は釈尊が悟りを開いた日とされ、臘八会(ろうはちえ)とも。但し、12月8日とするのは日本だけで、中国では2月8日。また、除夜は日本古来の歳神信仰によるもので、仏教固有のものではないようです。

 お坊さんが忙しいのはむしろ年が明けてからで、新年の法要がいろいろ続きます。それらの準備も12月から始めたりすることから、12月のほうが慌ただしいといったところでしょうか。

過去の出来事

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