佛像圖彙153
【153】雷電吼(らいでんく)
[通釈]
雷電吼 梵字はマン
(本文なし)
[解説]
雷電吼も前回の無量力吼同様『仁王経』の旧訳(くやく)に拠る。眼は三つあり、左手に千宝羅網を持つ。新訳では、方位は北、金剛夜叉菩薩とされる。
[雑記]
日増しに冷え込みが強まっていますが、1年で最も寒い11月から2月まで、日蓮宗では大荒行が行われているとか。下帯姿の修行者が3時間毎に水をかぶるという大変なものです。必ずしなければならないというものではないものの、これを成し遂げた僧は特別な祈祷を行うことが許されるといったことから、志願する人は少なくないとのこと。千葉県の法華経寺ほか決められた3か所だけで行われるそうです。
過去には亡くなった僧もおり、裁判沙汰になったケースもあるものの、強制ではなく自由意志であること、何よりも宗教上のことであるといったことから、裁きは難しいようです。
釈尊は荒行を意味なしとして否定したものの、修行者たちはひたすら厳しい行(ぎょう)を行い修めようとする。お堂にこもって飲まず食わずでひたすら読経をする「静」の行から、連日何10キロも険しい山道を歩くといった「動」の行までさまざま。動画で解説されていたお坊さんによれば、少しでもお釈迦さまが開かれた悟りに近づくためとか。宗派やお坊さんそれぞれにより意味合いや目的はさまざまなのでしょうが、欲心を捨て邪念を払うには、そういったことも必要なのかと思いますが、我々凡俗にはなかなかできることではありません。
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