佛像圖彙148
【148】花光菩薩(かこうぼさつ)
[通釈]
花光菩薩
花光菩薩とは、他師序品の雨花放光を見て開悟した故に花光と名付けられた。離垢世界におられる。この国には草花が多いので名づけられたともいわれている。以上のことは『法華科註』に見える。
[注]
他師序品 法華経序品と思われるも未詳。
離垢世界 りくせかい。煩悩から離脱した世界。仏の世界。
法華科註 書名 前出
[解説]
花光菩薩は、左手に蓮華を持つ。花が雨のように散り、キラキラと光っている様子を見て悟りを開いたことから、花光菩薩と名づけられたという。花光は「けこう」と読むが、本書では「くわくわう(かこう)」と仮名が振ってあり、昔はこのような読みが一般的だったか、あるいは一部でこう読まれていたのだろう。
[千手観音の持物]19
青蓮花手
青蓮華(しょうれんげ)は蓮華の中でも最上とされる物。鑑真和上の将来品の中にもあります。この説明では極楽往生の象徴としています。ちなみに、鑑真和上将来とされる蓮は、唐招提寺に古くから伝わる赤で八重の「唐招提寺蓮」と青帯色で一重の「唐招提寺青蓮」とのことです。下の画像は奈良県の公式HPより「唐招提寺蓮」
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