佛像圖彙114
【114】岩戸観音(いわとかんおん)
[通釈]
岩戸観音
蚖蛇及蝮蝎(がんじゃぎゅうぶつかつ)
[注]
蚖蛇及蝮蝎 普門品の偈「蚖蛇及蝮蝎 氣毒煙火然 念被観音力 尋消自回去」(がんじゃぎゅうぶつかつ けーどくえんかーねん ねんぴーかんのんりき じんしょうじーえーこー)(蚖(トカゲ)や蛇及び蝮と蝎(サソリ)の、気毒煙火が燃えようとも、彼の観音力を念じれば、声に尋いで自ずから回して去る)に基づく。
絵は、岩窟の中に端座する様を表す。実際に岩窟の中に観音像を安置する所も数多くある。岩戸の外に岩殿・岩倉等といわれる事もある。
[解説]
岩戸観音は、毒蛇の住む岩戸に坐る。江戸時代に日本で創案されたと言われており、毒蛇の悪気も観音さまの力で消滅することを表す。
画像は宮本武蔵が兵法書「五輪の書」を書いたときに籠ったという岩窟、霊巌洞。熊本県西区、曹洞宗霊巌禅寺の境内にあり、この洞窟内に岩戸観音があるというが、非公開だそうです。
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