佛像圖彙88
【88】妙音菩薩(みょうおんぼさつ)
[通釈]
妙音菩薩
定珍がいう「美しい声で十方(じっぽう)世界に妙法を広め説く。故に名づけて妙音と号す」と。
[注]
妙音菩薩は法華経の妙音菩薩品二十四の仏。釈迦の法華経の説法を聴聞する。
定珍 じょうちん。戦国期の天台の学僧。下野の人。常陸(ひたち)(茨城県)逢善寺の雄海に師事。のち比叡山でまなぶ。元亀元年逢善寺にもどり学頭。関東天台を再興したひとり。天台の系譜を編集した「日本大師先徳明匠記」のほか,「素絹記」「宗満集」などおおくの著作をのこした。
[解説]
妙音菩薩は、法華経の妙音菩薩品に見える菩薩の名。東方の一切浄光荘厳国から法華経の説法の場である霊鷲山(りょうじゅせん)に来て釈迦仏を礼拝したとされ、妙音で十方世界に教えを広めるという。この菩薩は日蓮宗で特に尊崇されているようである。
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