佛像圖彙20

【20】金剛界大日(こんごうかいのだいにち)

[訳]

金剛界大日如来 梵字はバン 智拳印

金剛界は毘盧遮那(びるしゃな)の仏果智より始まり金剛に訖(おわ)る。これが菩提界というものの本質である。

『大日経果宝抄』に、毘盧遮那は太陽の別名である。すなわち暗きを除き遍く明るくするという意味である。


[注]

大日経果宝抄は南北朝期の東寺の学僧・杲宝の『大日経疏演奥抄』の誤りと判断しました。

金剛界大日は申年の守り本尊。


[解説]

 大日如来(だいにちにょらい、梵: Mahāvairocana)は、真言密教の教主である仏であり、密教の本尊。一切の諸仏菩薩の本地。日本密教では、両界曼荼羅(金剛界曼荼羅・胎蔵曼荼羅)の主尊とされ、さらには虚空にあまねく存在するという真言密教の教主、「万物の慈母」とされる汎神論的な仏。声字実相を突き詰めると、全ての宇宙は大日如来たる阿字に集約され、阿字の一字から全てが流出しているというとされる。また、神仏習合の解釈では天照大神(大日孁貴)と同一視もされる。

木造大日如来坐像金剛界胎蔵界(鳥取県立博物館蔵・有形文化財)

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