訓蒙図彙121
訓蒙図彙 121 果蓏の部
甘蔗(かんしゃ) saccharum officinarum; a form of sugarcane
[訓読]甘蔗 かんしゃ 俗に云ふ、さたうだけ(さとうだけ)。一名、竿蔗(かんしゃ)。
[通釈]甘蔗 かんしゃ 俗に「さとうだけ」という。一名、竿蔗。
[語釈]●甘蔗 サトウキビ(砂糖黍、甘蔗、学名:Saccharum officinarum)、イネ科サトウキビ属の植物。砂糖の原料になる。日本語の別名は甘蔗(かんしゃ、かんしょ)。「かんしょ」の発音は「甘藷」(かんしょ。サツマイモ)と同音であり、サトウキビの産地とサツマイモの産地が重複していることもあり、紛らわしいので好まれない。種子島では「おうぎ」、奄美群島の徳之島では「おうぎ」、沖縄方言では「ウージ」。これらはオギ(荻)が訛ったものとされるが、オギはイネ科ススキ属であり属が異なる。産地では新聞の見出しなどでは、単に「キビ」と書かれることもある。テンサイと並んで砂糖(蔗糖)の原料となる。栽培種の起源はニューギニア島とその近くの島々と言われ、世界各地の熱帯、亜熱帯地域で広く栽培される。茎は竹のように木化し、節がある。茎の節間の内部は竹とは異なり空洞ではなく、糖分を含んだ髄となっている。茎は高さ3 mにもなる。葉はトウモロコシのように幅広い線形である。秋には茎の先端からススキのような穂を出す。食用のほか、酒の原料、また、燃料としても使われる。
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