訓蒙図彙114

訓蒙図彙 114 果蓏の部

梬棗(ていそう) date-plum

[訓読]梬棗 ていさう(ていそう) 今按ずるに、俗に云ふ、ぶたうがき(ぶどうがき)。或は云ふ、さるがき。〓棗(ぜんそう)、軟棗(なんそう)、牛奶柿(ぎゅうのうし)、丁香柿(ちょうこうし)、並びに同じ。


[通釈]梬棗 ていそう 今考えるに、俗にいう「ぶどうがき」或いは「さるがき」のことであろう。〓棗、軟棗、牛奶柿、丁香柿、すべて同じ。


[語釈]●〓 木+(而/大)の字。 ●梬棗 マメガキ(豆柿、学名:Diospyros lotus)のこと。東北アジア原産のカキノキ属の植物。種小名はオデュッセイアに登場するロートスの木に由来する。英名の「date plum」はデーツとプラムを合わせたような味がすることに由来する。別名は小柿。葉は互生し、裏面が白味掛かる。6月頃に黄味掛かった白色の花を着ける。雄花は雄しべ16、雌花は雌しべ1と退化した雄しべ8を持つ。秋には小さな液果が生り、熟すと黄から黒紫に色付く。液果は霜が降りる頃に渋が抜ける為一部食用にも供せられるが、主に未熟果が柿渋の採取に用いられる。 また、幹は稀に黒柿(くろがき)が取れる。

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