訓蒙図彙97
訓蒙図彙 97 果蓏の部
蔕(てい) calyx
[訓読]蔕 てい ほぞ。瓜蔓を脱するの處(ところ)なり。又柿茄の蔕。俗に云ふ、へた。或は蒂に作る。通じて疐(てい)に作る。
[通釈]蔕 てい ほぞ。瓜の蔓を除いた部分である。また柿や茄の蔕。これを俗に「へた」という。或は「蒂」に作るが、疐に作るのも通用する。
[語釈]●蔕 へた。ほぞ。ナス・カキなどの実に残ってついている萼(がく)。なお、やっても無理なことを悔やむ様子を「ほぞを噛む」というが、この「ほぞ」は「臍」(へそ)。古くは「臍を噬む」と書いた。
[用例]
『文選』班固.答賓戲:徒樂枕經藉書,紆體衡門,上無所蔕,下無所根。
『文選』張衡.西京賦:蔕倒茄於藻井,披紅葩之狎獵。
『文選』何晏.景福殿賦:茄密倒植,吐被芙蕖。
『文選』左思.魏都賦:綺井列疏以懸蔕,華蓮重葩而倒披。
南朝梁.簡文帝「上巳侍宴林光殿曲水詩」:林花初墮蔕,池荷欲吐心。
0コメント