訓蒙図彙94
訓蒙図彙 94 果蓏の部
菱(りょう) water chestnut
[訓読]菱 れう(りょう) ひし。菱角(れうかく(りょうかく))なり。蔆芰(れうき(りょうき))、並びに同じ。或は云ふ、三角、四角を芰といひ、両角を菱といふ、と。
[通釈]菱 りょう ひし。菱角のこと。蔆芰とともに同じ。或る人は「三角、四角を芰といい、両角を菱という」と言っている。
[語釈]●菱 ヒシ科の水生の一年草。池や沼に生え、茎は細長く、泥水中を伸びる。葉は菱状三角形で、葉柄の一部にふくらみがあり、四方に出て水面に浮かぶ。夏、葉の間から短い花柄を伸ばし、水上に白い4弁花を開く。秋にとげのある固い実がなり、果肉は白く、食用。実は秋の、花は夏の季語となっている。
[解説]「菱形」「紋の三菱」などで菱は日常的なものだが、いざ植物となると、実物を知る人は多くないようだ。しかし、見ればまさしく「菱」であり、すぐに覚えられる。
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