訓蒙図彙74
訓蒙図彙 74
練鵲(れんじゃく)
[訓読]練鵲 れんじゃく 練雀(れんじゃく)、帯鳥(たいてう(たいちょう))、並びに同じ。俗に所謂(いわゆる)連雀は此の鳥に非ず。今並びに之(これ)を図す。
[通釈]練鵲 れんじゃく 練雀、帯鳥、ともに同じ。俗にいう「連雀」はこの鳥ではない。今練鵲と連雀を並べて図示しておく。
[語釈]●練鵲 確認できていないが、これはどうやらオナガドリのようである。一方、連雀はキレンジャクと思われる。鳥綱スズメ目レンジャク科の鳥。全長19.5センチメートル。頭に冠羽があり、全身ほぼぶどう灰褐色で、過眼線は黒色。尾の先が鮮黄色なのと、群性が強いことが和名の由来。ユーラシア、北アメリカに分布し、冬鳥として日本全国に渡来するという。本書の漢語はすべて中国のもので、当然、意味も中国でのものを指す。日本にあるものもあればないものもあり、また、言葉が伝播するに際し、誤った捉え方をしてしまう例もある。実物を見ればすぐにわかることでも、特に生物や現地にしか存在しないものだと、今のように写真やビデオもなく、絵で判断するしかない。絵も1種類だけだとその真偽がわからないが、複数の絵が伝わると、違いもみえてくる。この「練鵲」の項のように2種類の絵を並べると、違いも見えてくる。この点は良心的である。
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