訓蒙図彙43
鴗(りゅう)
[訓読]鴗 りゅう そひ(そい)。今云ふ、かはせみ(かわせみ)。魚狗(ぎょく)なり。魚虎(ぎょこ)、翠碧鳥(すいへきちょう)、並びに同じ。
[通釈]鴗 りゅう そい。今言うところのかわせみ。魚狗である。魚虎、翠碧鳥、ともに同じ。
[語釈]●鴗 かわせみ(翡翠)の古名。カワセミ科の鳥。全長約17センチメートルで、スズメよりやや大きい。雌雄ともに頭部は暗緑色、背面は空色で腹面は橙色。くちばしは太く、長さは約4センチメートル。尾は短く、脚は赤い。水辺にすみ、川魚、カエル、昆虫などを食べ、土手やがけに横穴を掘って営巣する。日本全土にみられる留鳥。ひすい。かわせび。しょうびん。そにどり。そに。夏の季語。
[用例]
『日本書紀』神代下(兼方本訓):鴗(ソニ)を以て尸者(ものまさ)と為。雀を以て舂者(つきめ)と為。
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