訓蒙図彙33
鴉(あ)
[訓読]鴉 あ からす。俗に云ふ、はしぶと。老鴉(ろうあ)は、大嘴烏(だいしう)なり。雅(あ)、鵶(あ)、並びに同じ。
[通釈]鴉 あ からす。俗にはしぶとという。老鴉とは、大嘴烏のこと。雅、鵶、ともに同じ。
[語釈]●鴉 カラス。この字は形声文字で、「牙」は鳴き声として「ア」を表わす。「鴉」の音が「ア」なのもこれによる。「烏(からす)」は象形で、「鳥(とり)」の字から1画足りないのは、上部の線はもともと目を表す部分で、カラスの体は真っ黒で通常の鳥と比べると目の位置が非常に分かりづらいことから、目の部分の横棒がなくなり、いまの「烏(からす)」になったと言われている。
[用例]
明.湯顯祖「紫釵記」第四六齣:那裡有彩鳳去隨鴉,老鸛戲彈牙。
清.李漁「意中緣」第八齣.先訂:僻處蠻方,無師講究,不過信筆塗鴉,怎經得大方品騭。
『紅樓夢』第三一回:碧痕、秋紋、麝月等眾丫鬟見吵鬧,都鴉雀無聞的在外頭聽消息。
『兒女英雄傳』第二七回:都在這廂房裡的,鴉默雀靜兒的,把飯吃到肚子裡了。
『醒世姻緣傳』第四九回:晁鳳說,是只怕辛辛苦苦的替他養大了,他認了回去,烏鴉閃蛋閃的慌。
『痛史』第二回:此時只覺得靜悄悄的鴉鵲無聲,不一會報說醫官在宮門候旨,謝太后叫宣進來。
「英烈傳」第二三回:就將火四散放起,烈焰沖天,吳兵鴉飛鵲亂的逃走。
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