訓蒙図彙27
鷺(ろ)
[訓読]鷺 ろ さぎ。鷺鷥(ろし)なり。頭に糸無く脚黄なる者を白鶴子(はくかくし)と名づく。又蒼鷺(そうろ)有り。みとさぎ。俗に云ふ、あをさぎ(あおさぎ)。
[通釈]鷺 ろ さぎ。鷺鷥のこと。頭に糸が無く脚が黄色いのは白鶴子という名である。又、蒼鷺というのがある。みとさぎのこと。これは俗にあおさぎという。
[語釈]●鷺 ペリカン目サギ科の鳥の総称。水辺に住み、鶴に似てやや小さく、くちばし・首・足が長い。サギ科は世界に65種、日本に19種が生息する。日本では、アオサギ、ゴイサギ、ダイサギなどを見ることが出来る。日本では留鳥、冬鳥、夏鳥の種に分かれる。川や水田などを餌場とし、魚や両生類、爬虫類、更には哺乳類や鳥類までも捕食する。稲刈り時には剥き出しになった稲田のカエルなどを狙ってコンバインの後ろを付いてくる姿も珍しくない。
[用例]
『詩經』周頌「振鷺」:振鷺于飛,于彼西雝。漢.鄭玄.箋:喻杞宋之君有絜白之德。
『後漢書』卷六○下.蔡邕傳:鴻漸盈階,振鷺充庭。
『文選』揚雄「劇秦美新」:振鷺之聲充庭,鴻鸞之黨漸階
『文選』任昉「為蕭揚州作荐士表」:白駒空谷,振鷺在庭。
『北齊書』卷四五「文苑傳」序:振鵷鷺之羽儀,縱雕龍之符采。
『隋書』卷一四「音樂志」中:懷黃綰白,鵷鷺成行。
『隋書』卷五七「盧思道傳」:望玄鵠而為侶,比朱鷺而相依。
宋.陸游「烏夜啼.世事從來慣見」詞:鏡湖西畔秋千頃,鷗鷺共忘機。
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