訓蒙図彙18

梟(きょう)

[訓読]梟(きょう) ふくろふ(ふくろう)、さけ。鴟鵂(しきゅう)なり。一名、猫頭鷹(びょうとうよう)。今按ずるに、梟は即ち鴞(きょう)なり。又梟鴟と名づくは鴟鵂に非ず。此に云ふぬえか。


[通釈]梟(きょう) ふくろう、さけ。鴟鵂である。一名、猫頭鷹。今考えるに、梟は鴞である。梟鴟と名づけるのは鴟鵂のことではない。此にいうぬえのことか。


[語釈]●梟 フクロウ(梟、鴞、Strix uralensis)は、鳥綱フクロウ目フクロウ科フクロウ属に分類される鳥類。別名ウラルフクロウ。 夜行性であるため人目に触れる機会は少ないが、「森の物知り博士」「森の哲学者」などとして人間に親しまれている。木の枝で待ち伏せて音もなく飛び、獲物に飛び掛かることから「森の忍者」と称されることがある。 ●鴟鵂 鴟梟。梟の異名。また、心の正しくない人をたとえていう語。魏の曹操を「梟雄」(きょうゆう)という。


[用例]

『魏書』卷五九.蕭寶夤傳:史臣曰「寶夤背恩忘義,梟獍其心。」

『官場現形記』第三○回:說強盜打劫也好,說鹽梟打劫也好,橫豎總在你貴境裡出的搶案。

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