訓蒙図彙17

鳶(えん)

[訓読]鳶 ゑん(えん) とび。鴟(し)同じ。


[通釈]鳶 とび。鴟も同じ。


[語釈]●鳶 タカ目タカ科に属する鳥類の一種。トンビとも。ほとんど羽ばたかずに尾羽で巧みに舵をとり、上昇気流に乗って輪を描きながら上空へ舞い上がる様や、「ピーヒョロロッロッロ…」という鳴き声はよく知られており、日本ではもっとも身近な猛禽類である。なお、高所での作業を専門とする職人を鳶、鳶の者、鳶工ともいうが、これは棟上(むねあげ)の時、梁(はり)から梁へ飛んだ様子が鳥の鳶のようであることから。現在の鳶職は基礎工事や足場掛けなど、土木工事に多く関わる大切な職。


[用例]

『詩經』大雅.旱麓:鳶飛戾天,魚躍于淵。

『韓非子』外儲說》:其說在田鳩對荊王也,故墨子為木鳶。

宋.陸游「瑞慶節賀表」:嶽貢川珍,猥預駿奔之末。鳶飛魚躍,承依洪造之中。

宋.陸游「除寶謨閣待制謝表」:風行雷動,號令靡隔於幽遐。魚躍鳶飛,人材不遺於疏賤。

明.謝讜『四喜記』第一五齣:知幾為己,致中和位育可期,早須是三近加功,因此上九經敷治,無聲無臭德淵微,魚躍鳶飛問化機。

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